キャッシュレス先進国スウェーデンについて

  最近の日本経済新聞に以下の内容の記事が掲載されていました。

・投げ銭を実入りとするストリート・ミュージシャンが、携帯端末決済サービス「スウィッシュ(Swish)※1」での送金用の携帯番号を掲げ始めたところ銀行口座に多くの入金があった。
※1・・・スウィッシュは国内民間銀行が共同開発して2012年に始まった個人向け送金サービス。携帯電話番号と銀行IDという個人番号を利用して無料でお金をやりとりできる。

・スウェーデン中央銀行の調査によると過去1カ月にスウィッシュを利用したという回答者は、14年は10%だったが18年には62%に上昇。一方、現金を利用したという回答は14年の87%から18年には61%に低下した。

・スウェーデン最大のファースト・フード・チェーンのMAXは繁華街でキャッシュレス店舗を運営。お店には日本の地下鉄の券売機のような端末がずらっと並び、お客はこの端末でカードを使って注文・決済し、レシートを持って有人のキッチンカウンターに行って品物を受け取る(端末では現金は使えない)。

・スウェーデン王立工科大学の研究者は昨年、2023年には同国は完全なキャッシュレス社会に移行する可能性があるという論文を出して話題に。

・一方、キャッシュレス化の急速な進展に不安もある。

・スウェーデン人と結婚し在住35年の日本人女性が長男のクリスマスのお祝いに日本のお年玉のように現金を渡そうと銀行の窓口に現金を引き出しにいったら、現金不足で1クローナ紙幣100枚(日本円で約1300円)しかおろすことができなかった。

・90歳の女性が最近洋服を買おうとしたら、お店で受け付けてもらえず買い物ができなかった。

・経済のデジタル化を研究する産業経済研究所エコノミストも「現金を扱うコストを下げ、安全な取引のためにもキャッシュレス化は重要」としたうえで「高齢者やデジタル化についていけない人には支援が必要になる」と指摘している。

以上です。
「2023年にはスウェーデンは完全なキャッシュレス社会に移行する可能性がある」という論文があることには驚きましたね。
政府が成長戦略の一環としてキャッシュレス決済の比率を高めることを打ち出しているので、現金天国の日本も今後キャッシュレス化が進展する可能性があります。先進国の現状や情報はとても参考になるので、今後も情報提供していきたいと思っています。
 

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