営業活動やリモートワークのため、多くの企業が社員にノートPCの社外持ち出しを許可しています。しかし、PCの社外持ち出しには情報漏えいのリスクが伴います。今回は企業が従業員のPC持ち出しに対して考慮すべきリスクと効果的な対策について解説します。



<トピックス>
1.ノートPCの盗難・紛失リスク
2.公衆Wi-Fiスポットの危険性
3.自宅でのセキュリティリスク
4.効果的な対策は?

1.ノートPCの盗難・紛失リスク
ノートPCの社外持ち出しには、盗難・紛失のリスクがつきものです。盗難や紛失によってPCが外部の不正な手に渡ると、重要な情報漏えいのリスクが生じます。セキュリティを強化するためには、データの暗号化や強固なパスワードの設定、事前の申請と管理、クラウドへのデータ保存などが有効な対策となります。また、カフェなどで離席をする際にも盗まれないように注意することも大切です。

2.公衆Wi-Fiスポットの危険性
飲食店などで提供されている公衆Wi-Fiスポットにも実は危険性が潜んでいます。セキュリティが確立されていないWi-Fiスポットを使用すると通信の傍受や不正アクセス、マルウェア感染を許す可能性があります。またPC画面を背後から盗み見られて情報を取得される人為的なハックにも注意が必要です。セキュリティが確立された仮想プライベートネットワーク(VPN)を利用することで、通信の暗号化やセキュアな接続を確保しましょう。

3.自宅でのセキュリティリスク
自宅で使用する場合にも、ネットワーク環境が会社のセキュリティ対策が及ばずにセキュリティリスクを伴う場合あります。また、仕事とは無関係のWebサイトにアクセスして悪意あるサイトに遭遇することもあります。対策としては、自宅のWi-Fiのセキュリティ設定の確認や強固なパスワードの使用、PCのロック設定、仕事関係のみに使用するブラウザの利用などが有効です。これらの対策を講じることで、自宅でのPC使用におけるセキュリティリスクを低減できます。

4.効果的な対策
他にもちょっとした対策をすることでセキュリティを高めることができます。

  • 事前の申請:PC持ち出しには事前の申請を必須にし、管理者が厳格に管理することでセキュリティを強化する。
  • データの暗号化:暗号化ソフトウェアを使用することで、情報漏えいのリスクを軽減する。
  • データの保存方法:クラウドサービスを利用してデータを保存する方法や、シンクライアント端末を採用する。
  • ソフトウェアのアップデート:ソフトウェアを常に最新の状態に保ち、サイバー攻撃からの保護を強化する。
  • ハードディスクのパスワード設定:ハードディスクにもパスワードを設定することで、データの保護を強化する。
いかがでしたでしょうか?
PCの社外持ち出しには情報漏えいのリスクが伴いますが、適切な対策を講じることでリスクを軽減できます。企業はデータの暗号化やパスワードの設定、事前の申請、データの保存方法などの対策を実施し、社員教育を通じてセキュリティ意識を高めることが重要です。また、セキュリティ製品やサービスの活用も検討し、情報漏えいリスクを最小限に抑えましょう。


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