【用語解説】DXとはナニか？わかりやすく5分で解説します！

最近よく「DX」という言葉を耳にしませんか？ DX=デジタルトランスフォーメーションは、ビジネスシーンでよく使われていますが、その実態や具体的な意味が正しく理解している方はさほど多くないかもしれません。今回は、DXとは何かをわかりやすく解説し、読み終わったら「DXってこういうことだったのか！」と理解できる記事となっています。

<トピックス>
DXって何？
DXの背景と現状
DX認定企業の取り組み
DX実現のための3つのポイント

DXって何？
DXを簡単に言えば「デジタル技術を活用してビジネスの価値を向上させること」です。従来のビジネスプロセスやモデルを見直し、デジタルテクノロジーを活用することで、生産性の向上、顧客体験の向上、新たなビジネスモデルの創造などを実現します。「DX=新しいITを導入する」と連想する人がいらっしゃいますが、半分正解で半分不正解です。 DXは単なるITの導入やデジタル化だけではなく、その先の組織全体の変革やビジネスの競争力を強化することを目的とします。

DXの背景と現状
ビジネス環境の不確実性の増大が、近年注目されるDXの要因の一つとなっています。自然災害や新型コロナウイルスのパンデミックなど、予期せぬリスクが頻発しており、これらに対応して競争力を高めるためには、業務プロセスやビジネスモデルの変革が必要です。 DXへの対応が不十分な場合、巨額の経済損失が発生すると予測されています。経済産業省の「DXレポート」によれば、DXが進まなかった場合、2025年には年間12兆円もの損失が生じる可能性が指摘されています。この状況は「2025年の崖」として問題視されています。

DX認定企業の取り組み
そこで企業のDXを推進されるために国は2020年11月からDX認定制度を開始しました。
DX認定制度は、IPA（独立行政法人情報処理推進機構）が運営するDX認定制度事務局によって審査され、認定された事業者はDX-Readyとして認定され、DXの推進において優位性を持つことができます。また、上場企業の場合は「DX銘柄」に選出される可能性があり、中小企業の場合でも税額控除や融資が受けやすくなるメリットがあります。

DX認定企業の中で具体的なDX事例を1つご紹介します。
滋賀県を中心に展開するスーパーマーケットチェーンの平和堂では、DXを具体的に取り組む一環として、AI自動予測システムを発注業務に導入しています。
通常、店舗での商品の発注は時間のかかる作業ですが、AI自動予測システムの導入によって作業時間の短縮を図っています。このシステムは、販売実績や気象情報などのデータを元にAIが日々の商品発注数を自動的に算出します。これにより、発注作業時間の削減だけでなく、商品の欠品や廃棄ロスの防止も期待されています。

この取り組みによって、店舗の従業員は発注作業にかける時間を減らすことができます。その結果、顧客とのコミュニケーションや店舗の魅力的な演出により時間を充てることができます。
[参考]平和堂レポート2022

DX実現のための3つのポイント
DXを実現するためには、以下の3つのポイントに注意する必要があります。

ビジョンとリーダーシップ：
経営層の強いビジョンとリーダーシップがDXの成功に不可欠です。組織全体にDXへの意識と方向性を浸透させることが重要です。
人材と文化の変革：
DXを推進するためにはデジタルに精通した人材の採用やスキルアップが必要です。また、柔軟でイノベーションを受け入れる文化を醸成することも重要です。
テクノロジーの活用：
DXを実現するためには、適切なテクノロジーの選択と導入が必要です。クラウド、ビッグデータ、AI、IoTなどのテクノロジーを戦略的に活用し、ビジネスの課題解決や新たな価値創造につなげることが重要です。

DXはデジタル技術の進化とビジネス環境の変化に対応するための重要な取り組みです。効率性の向上や顧客体験の向上、新たなビジネスモデルの創造などを実現するために、DXに取り組む企業が増えています。ビジョンとリーダーシップ、人材と文化の変革、テクノロジーの活用という3つのポイントに注目しながら、成功するDX戦略を構築していきましょう。