日本のAI技術が中国AIにまったく太刀打ちできていないことをご存知でしょうか。
中国AIの躍進について、4回にわたり日本貿易振興機構(ジェトロ)の記事をご紹介していきます。
今回は第2回目になります。

中国AIの躍進(2/4)
次世代人工知能(AI)発展三カ年行動計画

AIによるイノベーション推進の旗振り役である中国の工業情報化部は2017年末、目標達成へのアプローチの第1段階として、「次世代人工知能発展三カ年行動計画(2018~2020年)」を打ち出した。2020年までにAI製品やコア技術、製造業のスマート化、支援システムなどにおける行動目標をそれぞれ定めた。

■製品の育成
AIコネクテッドカーやAIサービスロボット、AI無人飛行機の応用拡大、医療映像補助診断システムの臨床活用、動画・映像認識やAI音声、AI翻訳など国際水準の到達、AI家電製品の応用拡大

■中核技術の開発
AIセンサーの設計・ファウンドリ・テスト技術の向上、ニューラルネットワークチップの量産、オープン型フラットフォームの整備

■製造業への応用
複雑環境の識別や人と機械の協調システムなどコア技術設備での応用加速、インテリジェント生産、受注生産、予知保全など新生産モデルでの応用レベルの向上

■支援体系の構築
データベースの完備・開放、AIの標準システム・安全保障システムのフレームワーク作り、スマートネットワークのインフラ体系整備

また科学技術部は2017年11月、次世代AIの発展計画および重大プロジェクトの推進と実施を担う「AI発展計画推進弁公室」(弁公室)を発足させた。科学技術部をはじめ、工業情報化部、国家発展改革委員会などの政府部門、協会、研究機関の計15機構により構成され、イノベーションを中心にAI産業に関する計画を推進する。

産学連携での特許や技術の事業化に注力


総合研究と自然科学の最高研究機関である中国科学院は、AIプロセッサ分野で世界初のユニコーン企業となった寒武紀科技とともにAIチップを開発し、華為技術の最新プロセッサ「Kirin970」に納入している。また、工博会では科学・技術革新(STIS)ホールに大学エリアが設置され、地元名門の上海交通大学をはじめとする68校の研究結果や事業化プロジェクトなどが展示された。(続く)

出典:日本貿易振興機構(ジェトロ)

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