飛天ジャパンの成長を見守り続ける特任顧問にインタビューをしました

飛天ジャパンを創業時から知る傘（からかさ）さんに創業時のエピソードや、なぜ中国メーカーのセキュリティ製品が日本市場で広く受け入れられているかをお聞きしました。飛天ジャパンの次なるステージは一体どこなのでしょうか？

名前　傘義冬さん
役職　特任顧問

Q: 飛天ジャパンの特任顧問を務めることになった経緯をお聞かせください。

李代表取締役と岑取締役が創業した2004年まで遡ります。岑さんは日本IBMグループ時代の私の後輩でした。その後岑さんは米大手セキュリティ・ベンダーの日本法人に転職しましたが、公私に渡り交流は続いていました。ある日、李さんと中国飛天誠信科技有限公司(Feitian Technologies社)製品の日本総代理店を設立するので、日本のITビジネスに造詣が深い傘さんに相談をしたいと言われ、週に1度のペースで会食をしながら2人にアドバイスをしていました。数年後には社員が増えてオフィスを移転し、組織として成長期に差しかかった頃に特任顧問として飛天ジャパンの一員となりました。私もIBMを定年退職したばかりの頃で、ベンチャー企業として成長する糧に私の知識が役に立てばという想いで参画しました。

Q: 飛天ジャパンではどのようなアドバイスをして来られましたか？

参画直後は人手が足りなかったので、必要なポジションに適切な人材を採用することを優先しました。私の人脈を使って技術職や営業職を何人か紹介しました。今で言うリファレンス採用ですね。飛天ジャパンと求職者の個性を知っていて、この人だったら波長が合うだろうなと分かった上での紹介なので定着率が高く、現在でも3名の方が在籍されています。
組織が拡大すると、経営者の言動が一般社員まで行き届かなくなる恐れがあります。そこで次に、経営理念の明文化を李さんと進めました。飛天ジャパンの普遍的なビジョンは「独創的な強みのあるブランドソリューション製品を持つITセキュリティ業界のソリューションプロバイダーを目指し、”使える”セキュリティをお客様のお手元に届けます」です。これは李社長が創業当時から目指していた姿勢でした。これを日本人の社員や対外的にどのような表現にすると伝わるかを一緒になって考えました。
このような形で「特任」顧問と言っても、任せられた専門職域はありませんので、常に李さんや岑さんの良き相談相手として経営全般のアドバイスをさせていただいています。

Q: 現在の飛天ジャパンの強みは何でしょうか？

1つ目は常に時代に合った競争力のある製品を提供できることです。セキュリティ製品はグローバルで日進月歩の進化をしています。Feitian Technologies社は世界トップクラスのセキュティメーカーとして25年間、世界市場を牽引するハードウェア製品を提供しており、その製品を現在日本に提供しているのが飛天ジャパンです。
2つ目はそれらの製品を日本向けにローカライズする能力が高いことです。海外製品を日本市場で販売しても日本人の求める品質に見合わずに普及が進まないことがあります。日本人ユーザーの品質基準は世界でもトップレベルと言われています。飛天ジャパンは日本人ユーザーのフィードバックを適切に中国の開発者へ伝え、製品の向上に寄与してきましたので、近年では日本人ユーザーに広く愛されています。
3つ目はエネルギーのある若い社員が多いことです。いつの時代も若い才能が市場を開拓してきました。飛天ジャパンも創業してやがて20年ですが、ベンチャー企業としての精神は廃れることなく脈々と続いています。

Q: これからの飛天ジャパンに期待することはありますか？

先ほど述べたとおり、品質面は日本ユーザーに一定の安心感を与えられていると自負しています。これからは安心の先にある「驚き」を期待したいです。「ここまで飛天ジャパンはユーザーのことを考えているんだ！」というこだわりをぜひ日本人のユーザーに味わって欲しいです。その為に最近ではFeitian Technologies社の技術者を長期出張で飛天ジャパンに常駐させ、中国人技術者に日本人ユーザーの意見を肌で感じてもらい、日本向けの製品のさらなる強化が狙いです。
インターネットの利用拡大に伴い、セキュリティ市場の成長性はまさに「追い風」状態にあります。現在は市場でリードする製品のライナップ、人材が活躍する環境が飛天ジャパンに揃いつつあります。会社を船に例えるならば、帆を張って風を推進力に変え、上場という航海の旅に出発して新たなステージで活躍することを特任顧問として期待しています。