カード販売機にキャッシュレス機能を搭載

プリペイドカード販売機にキャッシュレス決済を導入

病院やホテル、ゴルフ場やコインランドリー、カットハウスなどで見かけることが多いプリペイドのカード販売機にキャッシュレス決済機能を搭載する動きが出ています。キャッシュレス決済比率が40％を超え、現金以外の支払い手段を好むユーザーが増えてきていることに対応するためです。さらにキャッシュレス機能を搭載することで、店舗業務の効率が向上することも期待されています。

病院やホテル、ゴルフ場やコインランドリーなどで使われるカード販売機

自動券売機とは、乗車券や食券、入場券などのチケット類を自動で販売する機械のことを指します。料金を事前に支払う「前払い」システムが一般的で、利用者は希望の商品・サービスを選択し、現金などで支払いを行うことで自動的に発券される仕組みです。

例えば、打ちっぱなしのゴルフ練習場やコインランドリーなどで多く使われている自動券売機をカード販売機と呼びます。利用者はこのカード販売機を使って事前にチャージされたプリペイドカードを購入することが可能です。例えば、ゴルフ練習場で2000円のプリペイドカードを購入し、そのカードを「ボール貸出機」や「オートティーアップ機」で利用したり、ボールの自動販売機にカードを入れて、ボールをまとめて購入するような使い方が一般的です。

ボールが足りなくなり、追加したい場合は受付でカードにチャージしたり、新たなプリペイドカードを買うなどしてボールを追加することが可能です。時間内に打ちきれなくなる場合に備えて、少しずつボールを追加することができるほか、カードの残金を繰り越し次回来店したときに使うことができる機能もあります。

「カード販売機でもコード決済を使いたい」というニーズが増加

このように便利なカード販売機ですが、最近は現金だけではなく、キャッシュレス決済にも対応できるカード販売機に対するニーズが高まっています。キャッシュレス決済機能を搭載することで、顧客の多様な決済ニーズに対応することができるほか、施設のスタッフの負担を軽減することも可能になるからです。

日本のキャッシュレス決済比率は2024年に政府目標の40％を一年前倒しで達成しました。消費者の多くがコード決済を普段使いしている人が多く、子どもの小遣いをコード決済アプリで送金している人も増えています。「現金の持ち合わせが少なくなったので、普段使っているコード決済を使いたい」という利用者のニーズは、今後も増えていく可能性は高いと言えます。

とはいえ、施設運営側にとっては「カード券売機自体をキャッシュレス決済対応機に買い替えるのはコスト負担が重い」とか、現金でプリペイドカードを購入する現行機がまだ使えるのに、買い替えるのはちょっと…」というオーナーも少なくありません。そのようなケースに対応するのが「後付け」という選択肢です。

買い替え不要、キャッシュレス決済機能を後付け

例えば、当社の「Pay BOX」は、既存のコイン式機器などに後付けで組み込むことで、コード決済などのキャッシュレス決済を可能にするIoTソリューションです。

「Pay BOX」の強みは、既存機器を買い替えることなくキャッシュレス決済の機能を付け加えることができること。コインランドリーの洗濯機・乾燥機、ゲームセンターのクレーンゲーム機やカプセルトイなどで、「後付け」方式でキャッシュレス決済の搭載を実現してきました。これまでは基盤に送る信号や通信方式の問題があり、カード販売機での導入は実現していませんでしたが、この度、これらの技術的な問題を解決し、一部のカード販売機にも導入することが可能になりました。

利用者のサービス向上と店舗運用支援を実現

近年、ゴルフ練習場やコインランドリー、カットハウスなど、カード販売機の利用シーンは多様化しています。インフレに伴う単価の上昇によって、カードの購入金額も上昇する一方で、もうワンプレーだけ楽しみたいという数百円単位のニーズも存在します。

現金しか受け付けられない販売機では、両替や釣銭の需要が多く、販売機と両替機の管理に多くの手間を強いられます。さらに、販売機の釣銭機能や両替機のトラブルによって、ビジネスチャンスを逸する恐れもあります。このように利用客の決済ニーズと、店舗が提供できる機能間のギャップを埋めるためには、キャッシュレス決済機能の搭載が大いに役に立ちます。

さらに、当社の「Pay BOX」が提供できる機能は、キャッシュレス決済だけにとどまりません。マシンの稼働状況の遠隔監視や売上データのレポーティング、クーポンによる販売促進など様々な機能を提供します。キャッシュレス機能の搭載による利用客サービスの向上と、運用の効率化とビジネスのDX化という店舗経営支援の両方が可能になります。