AI顔認証デバイスの「システム連携」とは?導入事例と失敗しない選び方を徹底解説

なぜ今、AI顔認証の「システム連携」が注目されるのか?

最近では、オフィスの入退室やイベント受付で「顔パス」が当たり前になってきました。しかし、単に顔で認証するだけでなく、その認証情報を「既存のシステムと連携させる」動きが加速しています。なぜなら、従来のICカードやパスワードによる管理には、発行の手間、紛失・盗難のリスク、使い回しといった根本的な課題が残っているからです。そして、これらの課題を解決するハブとなるのが、最新の「AI顔認証デバイス」です。

AI顔認証デバイスとは?「顔パス」を超えたその役割

多くの人が「AI顔認証」と聞くと、カメラで顔を映すだけのシステムを想像するかもしれません。しかし、現代の「AI顔認証デバイス」は、それとは一線を画します。これは、デバイス自体が高度なAIエンジンを搭載し、認証処理を端末内(エッジ側)で完結させることができるためです。そのため、認証速度が非常に速いだけでなく、豊富なSDKやAPIを通じて、外部の勤怠管理システムや会員データベースと直接連携する「ハブ」としての役割を担うことが、最大の特長と言えるでしょう。

【業界別】システム連携で実現する、AI顔認証の導入事例

事例①:オフィス・工場の「入退室管理」と「勤怠管理」の連携

最も一般的な連携事例です。AI顔認証デバイスが従業員の顔を認証した瞬間、入退室のログが記録されると同時に、そのデータがAPI経由で勤怠管理システムに自動送信されます。これにより、ICカードの打刻漏れや不正打刻がなくなり、総務部門の集計作業も劇的に効率化されます。

事例②:学校・塾での「出席確認」と「保護者への通知」の連携

学生が校舎に入室した際、AI顔認証デバイスが瞬時に出席を記録。その情報がシステム連携により、リアルタイムで保護者のスマートフォンアプリに「入室しました」と通知されます。これにより、安全性の向上と事務作業の削減を両立できます。

事例③:無人店舗・フィットネスジムでの「会員管理」と「決済」の連携

事前登録された会員情報と顔情報を紐づけ、24時間営業のフィットネスジムや無人店舗の入口で本人確認を行います。さらに、退店時に顔認証で決済までをシームレスに行うなど、省人化と顧客体験の向上に直結する導入事例が増えています。

システム連携を前提とした「AI顔認証デバイス」の選び方 3つのポイント

Point1 SDK/APIの提供と柔軟性

システム連携が目的である以上、最も重要なのがSDK(開発キット)やAPIの柔軟性です。自社の既存システムとスムーズにデータ連携できるか、必要な機能を実現するためのAPIが提供されているか、必ず確認しましょう。

Point2 なりすまし防止機能の有無

写真やスマートフォンに表示した動画による「なりすまし」を防げるかは、セキュリティの根幹です。赤外線カメラや3Dセンサーを搭載し、生体(本物の人間)であることを検知する機能は必須と言えます。

Point3 認証速度と登録可能人数(エッジ側での処理能力)

認証のたびにサーバーと通信する方式では、通信の遅延がストレスになります。デバイス単体(エッジ側)で高速な認証処理が行えるか、また、数千〜数万件の顔データを登録できる十分なメモリ容量があるかを確認することが重要です。

飛天ジャパンが提供する、システム連携に強いAI顔認証デバイス

それらの「選び方」のポイントをすべて満たす選択肢として、飛天ジャパンはシステム連携に強い多様なのラインナップをご提供しています。SDKのご提供はもちろん、屋内外の設置環境や必要な登録人数に応じて、最適な一台をお選びいただけます。当社のデバイスが、どのように貴社のシステム連携を実現できるか、ぜひ製品ページでご確認ください。

【設置環境別】AI顔認証デバイスの主なラインナップ

飛天ジャパンのAI顔認証デバイスは、設置される環境や必要な認証レベルに応じて、多彩なラインナップをご用意しています。

まず、工場や倉庫の入り口、駐車場のゲートといった過酷な環境向けには、IP66やIP68といった高い防塵・防水性能を持つ「屋内外向けモデル」(OmniACシリーズやProFace Xシリーズなど)があります。これらは、-30℃といった低温環境でも動作が可能です。

一方で、オフィスのエントランスや室内のドア向けには、デザイン性とコストパフォーマンスに優れた「屋内向けモデル」(Horusシリーズなど)をご用意しています。これらは、最大10,000件の顔写真登録が可能なモデルもあり、大規模な組織にも対応します。

AI顔認証デバイスに関するよくあるご質問(FAQ)

Q. 既存の勤怠管理システムや会員システムにも組み込めますか?

A. はい、可能です。当社が提供するSDKやAPIをご利用いただくことで、多くの既存システムと顔認証データを連携させることができます。具体的な連携方法については、お気軽にご相談ください。

Q. プライバシーやセキュリティ面で注意すべき点は?

A. 顔データは重要な個人情報です。そのため、データの管理方法やアクセス権限について、明確な運用ルールを定めることが不可欠です。詳しくは、個人情報保護委員会が公表しているガイドラインなどもご参照いただくことをお勧めします。当社では、セキュリティに配慮したAI顔認証デバイスを取り揃えております。

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