IoT(Internet of Things、モノのインターネット)の活用が急速に進んでいます。スマートフォンやデジタル家電などの個人の情報端末のほか、産業用の設備機器など業務や生産管理に使用するシステムをインターネットでつなぎ、さまざまな情報を管理・分析・活用するものです。

IoTクラウドサービスの導入においては、開発・導入コストが高いゆえに、まだまだ大手製造業が中心であり、安価で導入可能なIoTソリューションを求める中・小規模事業者の要望を満たすソリューションは少ない状況です。

センサーの小型化、省電力化、低コスト化で普及が加速するか

IoTクラウドサービスは、センサーやデバイスなどを、ネットワークを使ってサーバーなどと接続し、情報をやり取りする仕組みです。センサーや端末を経由して集約したデータをクラウドサーバーに蓄積し、それを解析することで、さまざまなサービスへの活用が可能になります。

センサーやデバイスで取得したデータは、通信技術を活用してネットワークに接続し、クラウドサーバーなどに蓄積します。センサーや通信装置の技術向上によって、小型化、省電力化、低コスト化が可能となり、ビジネスや公共サービスなどでの活用の場が広がってきています。

IoTクラウドサービスの特徴は、いつでもどこでもデータの収集が可能になることです。自動車や建設機械、スマートフォンなど、動くモノを対象にしたデータの集約も得意です。プライバシーの問題に配慮する必要がありますが、スマートフォンを携帯した人の動きも把握することができます。

駐車場や自販機…身近に広がるIoTクラウド

IoTを使って集められた大量のデータは「ビッグデータ」と呼ばれています。ビッグデータは分析、解析することで有用なものになります。ビッグデータの解析には統計的な手法など、さまざまな手法が利用されますが、最近になって注目を集めているのが、AI(人工知能)を利用した解析です。

統一性が見いだせないような雑多に見えるデータを、AIを活用することによって、さまざまな角度から検討し、規則性やある種の傾向を見出すことができるのです。クラウドサービスでは、AIによる解析基盤を提供しているケースも多く、IoTクラウドサービスを活用することで、これまでの経験則だけでは発見できなかった新たなビジネスの可能性を探ることも可能になります。

IoTを活用したサービスは、わたしたちの身近なところでも、すでに始まっています。自動車の車番を認識できるカメラとセンサーを設置し、駐車場の入退出を管理する仕組みや、エアコンや照明器具にIoTの技術を搭載し、外出先でも管理できるようなシステムなども見かけます。

飲料などの自動販売機とスマートフォンアプリを連動させ、利用者にお得なポイントを付与する一方で、企業もユーザーの購買データを活用し、マーケティング戦略の立案に役立てるケースもあります。

また、IoT技術を活用し、路線バスに発信機を搭載し、運行データをバス停の端末に向けて随時発信することで、案内板にリアルタイムの運行情報が表示され、待ち時間のイライラを解消するサービスも出ています。

AIを活用したデータ解析は巨大なサーバーによる演算処理能力が必要で、設備投資に大きなコストがかかってしまいます。しかし、クラウドの技術を活用することで、中小企業やスタートアップにも手が届く、比較的安価なコストで手軽に行えるようになりました。

コロナ対策、ニューノーマル時代に対応

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、企業や公的機関の感染防止対策や人々の新しい生活スタイルの浸透が求められています。IoTクラウドサービスも、こうしたニューノーマル時代のニーズに対応し、活用の場を広げています。

例えば、繁華街などの人出を観測する統計情報は、スマートフォンのGPS機能などから取得した位置情報をもとに算出しています。新型コロナウイルス感染症対策として開発されたスマートフォン向けの接触確認アプリは、人と人との接触を検知・記録し、陽性が発覚した際に一定期間内に接触した人に通知するもので、IoTシステムが活用されています。


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