飲食業界では、IoT(モノのインターネット)を活用し、業務を効率化しようという動きが進んでいます。店舗の予約や接客などのコミュニケーション、注文、決済などの店頭での業務や顧客情報管理やマーケティングといった経営管理業務までをIoTプラットフォームを活用して効率化し、生産性の向上を実現しようという狙いです。

セルフ注文、キャッシュレス決済を連携

典型的な飲食店のIoTの導入例の中には、タブレットやスマートフォンなどの端末を用いたセルフオーダーシステムがあります。客自らが端末を使って注文することで、フロアスタッフの業務を減らすことが可能です。

また、キャッシュレス決済を導入することによって、スタッフが会計で釣銭を数えるストレスを減らせるほか、閉店後のレジ締めの業務も軽減されることで、残業時間の削減にも効果が期待できます。

さらに、注文から決済までのデータをクラウド上で管理することによって、来店客数や客層、売上高などのデータを分析し、繁忙期の応援スタッフの増員などの柔軟な店舗運営を可能にします。

このほか、接客のスタッフの動きをセンサーで把握し、行動パターンを分析することで調理場や事務所への往来を少なくし、接客サービスを充実させているケースもあります。

データを活用し、売れ筋メニューを開発

注文・決済をデジタルデータで管理することは、得られた顧客情報をマーケティングに活用することも可能にします。近所で開かれる祭りなどの恒例のイベントや天候などから、好まれそうな食材を選び、メニューに活用することも可能です。

また、生鮮食品の卸売業が展開する産地直送のネットワークを活用すれば、飲食店が欲しい商品をタイムリーに購入することも可能です。飲食店の売れ筋メニューの開発や数量の決定は、天候などに左右されるために予測が難しく、今後もさらなるIoTの活用が期待される分野のひとつです。

このほか、食材を保管している冷蔵庫の温度管理や店舗内の室温などを管理するためにIoTのシステムを導入するケースもあります。空調の効き具合のバランスを調整できるほか、スタッフの業務の軽減や店舗の室内環境を向上させています。

IoTで飲食業界の業務効率化

スタッフにIoTの使い方を浸透させる

ただ、中小・零細企業が多い飲食店業界では、大きな投資が必要な「IoTプラットフォーム」の導入には二の足を踏むケースが少なくありません。導入からメンテナンス、運用までを丸ごと外注するには、高額なコストがかかるため中小企業では現実的に難しい場合も多いと言われています。

さらに、IoT関連の機器・サービスはさまざまなものがあり、通信方式やデータ形式などが異なる場合があります。すでに導入している既存の設備や機器などとの連携が難しく、IoTを導入したが期待していた効果を得られないケースも少なくありません。

最も難しいのが、従業員や来店客が上手く使いこなせない場合です。決済システムのように普及が進んでいる機器の扱いは浸透していますが、注文システムなどでは使い方に戸惑い、結局は従来の手書きの方式で注文を受けるようなケースもいまだに見受けられます。

IoT導入による飲食業界の生産性の向上を実現するには、まずは導入を目指す経営者がどのような効果を目指してIoTを導入するのかを明確にし、IoT担当の従業員に導入の狙いと使い方をしっかりと理解してもらい、従業員一人ひとりが使いこなせるようになることが大切です。

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