指紋や静脈、顔の表情や目の虹彩といった人間の生体情報を認証に用いる「生体認証」に関するニュースが最近多いような気がします。

生体認証の利用を後押しするはパスワードに依存した従来の仕組みが限界を迎えていることもありますが、Google、Microsoft、RSAといった大企業や主要カードネットワーク各社がFIDOの普及に乗り出し、直近ではウェブブラウザベンダーが協力してパスワードを使わない認証技術への対応を積極的に図ろうとするなど、パスワード依存からの脱却が現実のものになろうとしています。

一方で、認証技術を応用した各種取り組みも増えてきました。一部ニュースをご紹介します。

■「手のひら」決済 イオン、実証実験スタートへ
イオンフィナンシャルサービスは7月12日、生体認証技術である「手のひら静脈認証」を活用したカードレス決済の実証実験を9月に始めると発表した。一部のミニストップ店舗でイオングループ従業員を対象に行う。
手のひらの静脈の情報とクレジットカード情報をひも付ける登録を行うと、専用端末に手のひらをかざすだけで支払いが可能になる仕組み。スマートフォンなども不要で、手ぶらでも買い物ができるようになる。

■指先をかざして球場に入れる! 米大リーグ、“指紋認証チケット”に対応へ
生体認証技術のCLEARは、Major League Baseball(MLB)と提携し、指紋認証対応の入場管理システムを各野球場へ提供すると発表した。このシステムが導入される球場では、紙のチケットやスマートフォンのチケットアプリなどを使わず、来場者が指をスキャンするだけで入場可能となる。今後、指紋認証に加え、顔認証にも対応する予定。
さらに、ワシントン州では生体認証対応の販売店についての営業許可を取得し、食べ物や飲み物の代金支払い、ビールといった商品の販売時における年齢確認を、指紋認証などで済ませられるようにする計画もあるという。

■指紋認証でロックを外せる自転車用チェーン鍵
アサヒサイクルは7月2日、生体認証対応自転車用チェーンロック「TOUCH LOCK BIKE PRO」の販売を開始する。自転車盗難防止用のチェーン鍵。ロック部分に指紋認証センサーを採用しており、鍵を所持したり番号を覚えたりすることなく解錠できる(補助手段として手動での解錠や、PCを有線で接続しての解錠も可能)。
またBluetooth接続でスマートフォンから解錠を行うことや、鍵に内蔵したLEDライトを光らせたり音を鳴らしたりして自転車の位置を見つけやすくする機能も利用可能だ。

最後に、弊社の「商品識別+顔認証技術」を利用したAIデモ動画もご覧ください。

   

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