日本国内にある様々な自動販売機のキャッシュレス化が進む中で、ガチャガチャなどのカプセルトイにも、QRコードなどのキャッシュレス決済に対応した機種が増えてきました。これまで、100円玉などを投入してハンドルを回す形式が主流でしたが、感染症の流行に伴うコイン離れにも対応し、子供たちに人気の遊具にもキャッシュレスの波が訪れてきています。

コインの代わりにスマホで「ピッ!」ガチャガチャの概念が変わる

ガチャ、ガチャガチャ、ガチャポン、ガシャ、ガシャガシャ、ガシャポンなど、様々な呼び名で親しまれているカプセルトイは、フィギュアやミニチュアなどのオモチャが入った丸い透明カプセルを販売する自動販売機です。100円玉などのコインを入れ、商品を取り出すためにハンドルを回す際に鳴る音が、愛称の由来とされています。

そんな通貨にしか対応していないガチャガチャから、QRコード決済に対応したガチャガチャに更新される動きが広がっています。コンビニやドラッグストア、雑貨店などの支払いにおいて、スマートフォンでのキャッシュレス対応店舗が増加していることが背景にあります。

日本には、飲料やお菓子などの自動販売機をはじめ、コインランドリー、コインパーキング、マッサージチェア、コインロッカーなどのコイン式機器が多くあります。最近はキャッシュレス決済が普及し、小銭を持っていない人も増えてくると、ビジネスチャンスの拡大も狙い、機器を更新する際にインターネットに接続したキャッシュレス対応機器に変更するケースが増えてきています。

高額商品にも、何が出るか「ワクワク感」

カプセルトイのスマート化によって、様々なサービス・機能の拡充が可能になります。価格の変更にも柔軟に対応できるので、子供向けのおもちゃだけでなく、大人も楽しめる高額商品の販売などにも活用でき、ビジネスの可能性が大きく広がります。

例えば、航空会社がカプセル型の自動販売機を活用した旅行のくじ引き販売を展開し、話題を集めました。スマートフォンでQRコードを読み込み料金の支払いが完了すると、販売機のボタンが点滅、ボタンを押すとカプセルが転がってくる仕組みです。カプセルを開けて初めて行き先がわかるので、ワクワク感を味わえます。


カプセルトイのキャッシュレス対応が進んでいる背景には、感染症の流行により、コインや装置との接触をなるべく避けたいという消費者心理に対応しようという狙いがあります。最近は、抗菌シート施工されたタッチパネルの操作のみでカプセルトイが払い出しされる「回さない」カプセルトイの機種も登場しています。

スマート化で売上増、コストは減少

カプセルトイは、キャッシュレスが進んでいる中国などのアジア圏で人気があるため、QRコード決済対応機種も海外で先行して普及し、ようやく日本でも広がってきました。モニターを搭載している機種は、映像による演出など様々なエンタテインメント体験を提供することで、ガチャガチャの持っているワクワク感をさらに高める工夫も可能です。小銭がなくても手軽に使える便利さと清潔さなどが好評となり、従来のコイン式のカプセルトイの売上の5倍以上稼ぐケースもあるそうです。

設置・運営会社にとっては、オフラインの既存機器にはいくつかの課題がありました。最大の困りごとは、集金するまで機器の故障や商品の在庫切れ、釣り銭切れなどを防ぐことができないことです。オンラインにすることで、それらの課題を解決し、様々な経営改善のメリットがあります。

具体的には、ネットワークでつながっているため遠隔で在庫状況が分かります。在庫が切れる前に適切なタイミングで商品を補充することができるので、販売機会のロスを減らします。キャッシュレスなので、両替や集金の手間もなく、売上の状況もネットワークを通じて把握することが可能です。

トラブルが発覚した時にはピンポイントで機器のメンテナンス対応も可能なので、労働生産性向上・効率化をもたらします。また一元管理により機器単位の売上や稼働状況が把握できるので、例えば売上が少ない機器を、稼働状況の良い設置場所に配置転換するなど、経営資源の最適化も可能となります。

ガチャガチャのキャッシュレス化は今後加速していきそうです。


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